トップ選手を目指すなら「できないこと」にも向き合おう!ジュニア年代に身につけたい成長習慣

「得意なドリブルは何時間でもできる。」
「シュート練習は好きだけど、苦手な左足はあまりやりたくない。」
これはジュニア年代の選手によく見られる姿です。
好きな練習や得意なプレーは楽しく、成功体験も得やすいため、自然と練習時間が増えます。しかし、トップレベルを目指す選手ほど、得意なことだけではなく、「できないこと」と向き合う時間を大切にしています。
もちろん、苦手なことばかり練習すれば良いというわけではありません。ジュニア年代では年齢や成長段階に合わせて、得意なことと苦手なことのバランスを変えていくことが重要です。
今回は、子どもが着実に成長するための「できないことへの向き合い方」についてご紹介します。
成長を止めるのは「できることだけを繰り返す練習」
誰でも得意なことは気持ちよくできます。
ドリブルが得意ならドリブルばかり。
右足が得意なら右足ばかり。
好きなフェイントだけを何度も繰り返す。
楽しいですし、自信にもつながります。
しかし、それだけでは苦手な部分はいつまで経っても改善されません。
試合では、自分の得意な状況ばかりが訪れるわけではありません。
苦手な足でプレーしなければならない場面や、不得意な方向へターンする場面など、できないことを求められる瞬間は必ずあります。
だからこそ、普段の練習から「できないこと」に目を向けることが成長への近道になります。
まずは「できないこと」を見つける
苦手を克服するためには、最初に「何ができないのか」を把握することが必要です。
例えば、
- 左足で思った場所にパスが出せない
- トラップが大きくなる
- 相手を見ながらドリブルできない
- 判断が遅れてしまう
- 守備で身体の向きが悪い
など、「苦手」を具体的にすることが大切です。
漠然と「全部苦手」と考えるのではなく、一つひとつ整理することで、何を練習すれば良いのかが明確になります。
コーチや保護者に動画を撮ってもらったり、試合を振り返ったりすることも、自分では気づけない課題を見つけるきっかけになります。
苦手は短時間でも集中して取り組む
苦手な練習は楽しいものではありません。
だからこそ、長時間ダラダラ続けるよりも、短時間でも集中して取り組むことが効果的です。
例えば10~15分だけでも、
- 左足だけでボールを扱う
- 苦手なターンを繰り返す
- トラップだけを反復する
など、テーマを一つに絞って行うことで、質の高い練習になります。
重要なのは、「苦手だから避ける」のではなく、「苦手だからこそ毎日少しずつ続ける」ことです。
この積み重ねが数か月後、大きな差になります。
年代によって練習の割合を変えることが大切
苦手克服は重要ですが、年齢に応じた取り組み方も忘れてはいけません。
特に小学4年生くらいまでは、「サッカーが楽しい」という気持ちを育てることが何より大切です。
この年代では、
- 得意なプレー
- 好きな練習
- 成功体験が増えるメニュー
を中心に取り組みながら、苦手な部分は短時間で集中して練習する程度で十分です。
好きなプレーを通して自信を育てながら、「苦手にも挑戦する習慣」を身につけることが理想です。
一方で、小学5・6年生、中学生と年代が上がるにつれて、試合のスピードや求められる技術は高くなります。
この時期からは、苦手な部分を改善する割合を少しずつ増やしていくことが、さらなるレベルアップにつながります。
「苦手と向き合う習慣」が将来の武器になる
トップ選手には共通点があります。
それは、「できないことから逃げない」ことです。
できなかったプレーをそのままにせず、「どうすればできるようになるか」を考え、繰り返し挑戦しています。
この姿勢は、サッカーだけではありません。
勉強や仕事など、さまざまな場面で成長し続ける人に共通する考え方でもあります。
ジュニア年代から「苦手を見つける」「改善する」「また挑戦する」という習慣を身につけることは、将来の大きな財産になるでしょう。
保護者や指導者が意識したいこと
子どもは苦手な練習になると、嫌がることがあります。
そんな時に「もっとやりなさい」と叱るだけでは逆効果になることもあります。
大切なのは、小さな成長を認めることです。
「前より左足が振れるようになったね。」
「今日は苦手な練習を最後まで頑張れたね。」
結果だけではなく、挑戦した姿勢や努力を評価することで、子どもは「苦手にも取り組んでみよう」という前向きな気持ちを育てやすくなります。
まとめ|できないことに向き合う習慣が未来を変える
トップ選手を目指すなら、「できることだけ」を繰り返すのではなく、「できないこと」を見つけ、改善する習慣を身につけることが重要です。
ただし、ジュニア年代では年齢に応じたバランスも大切です。
小学4年生くらいまでは、得意なことや好きなことを中心に楽しみながら取り組み、苦手なことは短時間でも集中して練習する。そして、年代が上がるにつれて、少しずつ苦手克服に取り組む割合を増やしていく。
この積み重ねが、将来どんな相手にも対応できる「引き出しの多い選手」へと成長する土台になります。
「できないこと」から逃げずに向き合う習慣こそが、未来のトップ選手への第一歩です。
■ プロフィール
川﨑 大介
スポリラサッカースクール代表・指導者
スポーツトレーナー/身体操作トレーナー
プロスポーツ選手をはじめ、ジュニアアスリートからトップアスリートまで幅広い世代への指導・サポートに従事。身体操作トレーニング、コンディショニング、リハビリテーション、スポーツ障害・外傷の予防・改善を専門とし、多くのアスリートのパフォーマンス向上と身体づくりを支えてきた。
また、自身もプロサッカー選手を目指す子どもを育てる親として、成長期の身体づくりやケガ予防、保護者ならではの悩みとも日々向き合っている。
本ブログでは、現場で培った経験と専門知識、そして保護者としての視点をもとに、スポーツパフォーマンス向上、ケガ予防、身体づくりに役立つ情報を発信している。
【専門分野】
・身体操作・動作改善指導
・プロスポーツ選手へのトレーニング指導
・コンディショニング
・リハビリテーション
・ジュニアアスリートの障害予防サポート
・スポーツ障害・外傷への対応

